塾で質問できない中学生はどうする?聞けない理由と親ができるサポート

「分からないところがあったら先生に聞けばいいのに」
そう思っているのに、子どもに聞いてみると、
「別に」 「聞いてない」 「分からないところはない」
と返ってくる。
テストの答案を見ると理解できていないところがあるのに、塾ではほとんど質問していない。
そんな様子を見ると、
- せっかく塾に通わせているのに意味があるのかな
- 先生に聞けば解決するのに、どうして聞かないんだろう
- 本人にやる気がないのかな
- このまま分からないところが増えたらどうしよう
と心配になりますよね。
でも、塾で質問できない子は、必ずしも「勉強する気がない」わけではありません。
中学生にとって、人前で「分かりません」と言うことは、大人が思っている以上に難しい場合があります。
この記事では、塾で質問できない理由と、家庭でできるサポートを整理します。
塾で質問できない中学生は珍しくない
大人から見ると、
「分からないなら聞けばいい」
というのは、とても簡単なことに見えます。
しかし、質問するためには、
- 自分がどこで分からなくなったか気づく
- 何を聞くか整理する
- 先生へ声をかける
- 自分が分からないことを相手に見せる
といういくつもの行動が必要です。
中学生にとっては、このどこかで止まってしまうことがあります。
質問しないからといって、すぐに「やる気がない」と考える必要はありません。
まずは、なぜ質問できないのかを見ていきましょう。
塾で質問できない主な理由

1.何が分からないのか本人にも分かっていない
意外と多いのが、
「分からないところが分からない」
という状態です。
例えば数学なら、今解いている問題だけを見ると分からなくても、原因は数週間前に習った内容にあるかもしれません。
英語でも、
- 単語が分からない
- 文法が分からない
- 文の構造が分からない
など、つまずいている場所はさまざまです。
本人には、
「なんとなく分からない」 「全部難しい」
としか感じられない場合があります。
この状態では、先生から「質問ある?」と聞かれても、何を質問すればよいか答えられません。
2.「こんなことを聞いたら恥ずかしい」と思っている
思春期の中学生は、周囲からどう見られているかを気にすることがあります。
特に、
- みんなは分かっているように見える
- 簡単な問題かもしれない
- 先生に呆れられそう
- 友達に聞かれるのが嫌
と感じると、質問すること自体を避けてしまいます。
本人も本当は聞いた方がよいと分かっているかもしれません。
それでも、
「分からない自分を見られたくない」
という気持ちが勝ってしまうことがあります。
3.先生へ声をかけるタイミングが分からない
集団塾では、授業が次々と進みます。
先生が話している途中で、
「ちょっと待ってください」
と言える子ばかりではありません。
授業後に聞こうと思っても、
- 他の生徒が先生に質問している
- 次の授業が始まりそう
- 先生が忙しそう
- いつ声をかければよいか分からない
という状況があります。
質問したくても、そのまま帰ってきてしまうことがあります。
4.質問すること自体が苦手
普段から人へ頼ったり、自分の困りごとを説明したりするのが苦手な子もいます。
家庭では普通に話していても、
- 学校の先生
- 塾の先生
- 年上の人
には緊張してしまうことがあります。
「先生に質問しなさい」と言われても、本人にとっては質問の内容以前に、先生へ話しかけることそのものが難しいのです。
5.以前に質問して嫌な思いをした
以前、
- 「前にも説明したよ」と言われた
- 急いで説明されて理解できなかった
- 質問したのに納得できなかった
- 人前で答えさせられて恥ずかしかった
といった経験があると、次から質問しにくくなることがあります。
親には、その出来事を話していない場合もあります。
「先生は優しいよ」と親が思っていても、子どもがどう感じているかは別です。
6.質問しても理解できる自信がない
分からない内容が積み重なると、
「聞いてもどうせ分からない」
と思うようになる場合があります。
一度説明を聞いて理解できなかった経験が続くと、質問する意味自体を感じにくくなります。
この状態では、
質問する力の問題ではなく、勉強そのものへの自信が低くなっている
可能性があります。
「質問しなさい」と言い続けても解決しないことがある
子どもが質問していないと分かると、
「次からちゃんと先生に聞きなさい」
と言いたくなります。
もちろん、それで質問できるようになる子もいます。
しかし、質問できない理由が、
- 恥ずかしい
- 何を聞けばいいか分からない
- 声をかけられない
- すでに授業についていけない
という状態なら、本人も「聞いた方がいい」ことは分かっています。
それでもできないのです。
何度も、
「なんで聞かなかったの?」
と問いかけると、子どもは質問できなかったことまで責められているように感じることがあります。
まずは、
「聞かなかった」ではなく「聞けなかった可能性」
も考えてみましょう。
家庭でできるサポート

1.「どうして質問しないの?」と責めない
最初から理由を問い詰めるより、
「先生に聞くのって、ちょっと聞きづらい?」
くらいから始める方が話しやすくなります。
例えば、
「みんなの前だと聞きにくい?」 「先生が忙しそう?」 「何を聞けばいいか分からない感じ?」
と、いくつか候補を出してみる方法もあります。
本人が自分の状態をうまく説明できない場合でも、
「それかも」
と答えやすくなります。
2.質問する内容を一緒に整理する

「分からないところを聞いてきて」
だけでは、何を聞けばよいか分からない子もいます。
そんなときは、
- 問題集の分からない問題に印を付ける
- 解説を読んでも分からない箇所を確認する
- 質問したい問題番号をメモする
など、質問する内容を事前に整理します。
例えば、
「数学の42ページ、3番の途中から分からない」
まで整理できれば、先生へ質問する難しさはかなり下がります。
3.質問の言い方を決めておく
先生への声のかけ方で迷っている場合は、短い言葉をあらかじめ決めておく方法もあります。
「この問題の途中から分からないので教えてください」
「この解き方で合っていますか?」
「授業後に少し聞いてもいいですか?」
質問内容よりも、最初の一言が出ない子もいます。
言葉を決めておくだけで、動きやすくなる場合があります。
4.先生や塾へ相談してもよい
子ども本人から質問するのが難しい場合は、保護者から塾へ、
「本人から質問するのが少し苦手なようです」
と伝える方法もあります。
先生側から、
「ここまで大丈夫?」
と声をかけてもらえるだけで、質問できるようになる子もいます。
ただし、本人に黙って話を進めると嫌がる場合があります。
できれば、
「先生に少し伝えておこうか?」
と確認してから相談するとよいでしょう。
集団塾の形式そのものが合っていない場合もある

質問できない問題を本人の性格だけで考える必要はありません。
集団塾では、
- 授業時間が決まっている
- 一定のペースで進む
- 他の生徒もいる
- 一人の先生が複数の生徒を見る
という特徴があります。
その環境が合う子もいれば、合わない子もいます。
例えば、
- 理解するまで少し時間が必要
- 人前で質問するのが苦手
- 分からない場所が多い
- 自分から先生へ声をかけにくい
という子の場合、個別に確認してもらえる環境の方が学びやすいことがあります。
集団塾が悪いわけではありません。
今の子どもの状態と、学ぶ環境が合っているかを見ることが大切です。
塾へ通っているのに分からないところが増えている場合
質問できない状態が続くと、分からない部分が少しずつ積み重なります。
最初は一つの単元だけだったものが、次の単元にも影響することがあります。
特に、
- 数学
- 英語
は、以前習った内容を使って次の内容へ進むことが多いため、つまずきを放置すると勉強そのものがつらくなることがあります。
もし、
- 塾には通っている
- 宿題もある程度やっている
- それでも理解できないところが増えている
という状態なら、
「もっと頑張らせる」
だけではなく、
どこから分からなくなったのか確認する
ことを優先してみてください。
家で勉強しなくなっている場合は別の原因も確認する
質問できないだけでなく、家でもほとんど勉強しなくなっている場合は、別の原因が重なっている可能性があります。
例えば、
- 何を勉強すればいいか分からない
- 分からない問題が増えている
- 家では気持ちを切り替えられない
- 親に言われると反発する
- 勉強しても成果が出ると思えない
といった状態です。
家庭学習そのものが止まっている場合は、質問の仕方だけを変えても解決しないことがあります。
まずは、勉強しなくなった理由から整理してみましょう。
関連記事:中学生が家で勉強しない原因は?親が知っておきたい理由と関わり方
家庭と塾だけで解決しにくいときは、別の学び方もある

塾に通わせているのに質問できない。
だからといって、すぐに塾を辞める必要はありません。
まずは、
- 質問内容を整理する
- 先生から声をかけてもらう
- 個別に質問できる時間があるか確認する
といった方法を試してみるとよいでしょう。
それでも、
- 集団の中ではどうしても質問できない
- 分からない場所を本人が整理できない
- 家庭学習まで止まっている
- 親が教えるとけんかになる
という状態なら、一対一に近い学習方法を検討する選択肢もあります。
大切なのは、
どの塾が有名かではなく、その子が「分からない」と言える環境かどうか
です。
まとめ
塾で質問できない中学生には、さまざまな理由があります。
- 何が分からないのか整理できない
- 人前で聞くのが恥ずかしい
- 先生へ声をかけるタイミングが分からない
- 質問すること自体が苦手
- 過去の経験から聞きづらくなっている
- 聞いても理解できないと思っている
「分からないなら聞けばいい」という大人にとって簡単な行動でも、中学生には高いハードルになることがあります。
まずは、質問しなかったことを責めるより、
何が質問を難しくしているのか
を一緒に探してみてください。
質問する内容を整理したり、先生から声をかけてもらったりするだけで改善する場合もあります。
それでも難しい場合は、今の学習環境そのものが子どもに合っているかを考えるタイミングかもしれません。
家庭だけで何とかしようとせず、子どもが「分からない」と言いやすい学び方を探していくことが大切です。



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