塾に通っても成績が上がらない中学生|考えられる原因と親が確認したいこと

「塾にはちゃんと通っているのに、なかなか成績が上がらない」
毎月の授業料を払い、送り迎えをして、本人も塾には通っている。
それなのにテストの点数を見ると、ほとんど変わっていない。
むしろ前より下がっている教科まである。
そんな状態が続くと、
- この塾のままで大丈夫なのかな
- 本人がちゃんと勉強していないのかな
- もっと厳しく言った方がいいのかな
- 塾を変えた方がいいのかな
と、不安になりますよね。
「塾に行っているのだから、少しずつでも成績が上がってほしい」と思うのは当然です。
ただ、塾に通うことと、分からないところが解決されることは同じではありません。
塾そのものが悪いとは限りませんし、子どものやる気だけが原因とも限りません。
この記事では、塾に通っているのに成績が上がらないときに考えたい原因と、親が確認しておきたいことを整理します。
塾に通っているだけでは成績が上がらないこともある
塾へ通い始めると、
「これで少し安心」
と思うことがあります。
学校で分からなかった内容を塾で教えてもらい、テスト前には対策もしてもらえる。
そう考えると、成績も少しずつ上がっていきそうですよね。
ところが実際には、
塾の授業を受けることと、本人が理解して自分で問題を解けるようになることの間には差があります。
例えば授業中は、
「分かった気がする」
と思っていても、家で同じ問題を解こうとすると手が止まることがあります。
これは珍しいことではありません。
先生の説明を聞いて理解することと、自分一人で解けることは別だからです。
成績が上がらないときは、
「塾に行っているか」
だけではなく、
塾で何ができるようになっているか
を見る必要があります。
塾に通っても成績が上がらない主な原因

1.分からないところをそのままにしている
塾へ通っていても、分からないところを質問できなければ、つまずきは残ったままです。
授業中に、
「ここ分からないな」
と思っていても、
- みんなの前では聞きにくい
- 先生が忙しそう
- 何を聞けばいいか分からない
- 授業を止めるのが嫌
という理由で、そのまま帰ってきてしまう子もいます。
すると翌週は、分からなかった内容を前提に次の授業が進みます。
少しのつまずきだったものが、徐々に大きくなることがあります。
家で、
「塾で聞いてきたら?」
と言っても質問できない場合は、本人のやる気だけではなく、質問しにくい理由がないかも確認してみてください。
関連記事: 塾で質問できない中学生はどうする?聞けない理由と親ができるサポート
2.今の学力より授業の進み方が速い
塾にはそれぞれ授業のペースがあります。
学校より先の単元を進める塾もあれば、受験を意識して多くの問題を扱う塾もあります。
そのペースが子どもに合っていればよいのですが、以前の単元につまずきがある場合は、
「新しいことを習う前に、前の内容が分からない」
という状態になることがあります。
例えば数学なら、
- 正負の数
- 文字式
- 方程式
- 関数
のように、以前習った内容が次の単元へつながっていきます。
英語でも、単語や基本的な文の作り方があやふやなままでは、文章が複雑になるほど苦しくなります。
この場合、必要なのは、
今の授業をさらに頑張ることではなく、どこまで戻れば理解できるかを確認すること
かもしれません。
3.塾では分かっても、家で復習していない
塾の授業中には理解できていても、その後まったく問題を解かなければ、忘れてしまいます。
ただし、
「復習しなさい」
と言うだけでは動けない子もいます。
本人の中では、
- 何を復習すればいいか分からない
- 宿題の量が多くて手をつけられない
- 学校の課題と塾の宿題の優先順位が分からない
- 帰宅すると疲れてしまう
ということもあります。
親から見ると、
「塾にまで行っているのに、家では何もしない」
とイライラしてしまうかもしれません。
でも本人は、やる気以前に勉強の回し方が分からなくなっている可能性があります。
関連記事: 中学生が家で勉強しない原因は?親が知っておきたい理由と関わり方
4.宿題を「終わらせること」が目的になっている
塾の宿題を毎回きちんと出しているからといって、内容を理解しているとは限りません。
特に宿題の量が多いと、
「とにかく終わらせないと」
という気持ちになり、
- 答えを見ながら進める
- 分からない問題を飛ばす
- 丸付けだけして終わる
- 間違えた理由を確認しない
ということがあります。
本人は宿題をやっています。
親から見ても机には向かっています。
それでも成績につながらないため、
「こんなにやっているのに、どうして?」
となってしまいます。
大切なのは宿題の量より、
間違えた問題を次に解けるようになっているか
です。
5.本人の苦手な教科と、塾で力を入れている部分が合っていない
一口に「成績が悪い」といっても、原因は子どもによって違います。
例えば英語で点数が低くても、
- 単語が覚えられていない
- 文法が分からない
- 長文を読むのが苦手
- 時間内に解き終わらない
では、必要な対策が違います。
数学でも、
- 計算ミスが多い
- 基本問題はできるが応用問題ができない
- 問題文を式にできない
- 過去の単元から分からない
など、つまずき方はさまざまです。
塾で行っている対策と、本人の本当の苦手がずれていると、勉強していても点数に表れにくくなります。
6.集団授業の形式が本人に合っていない
集団塾には、
- 周りから刺激を受けられる
- 決まった時間に勉強できる
- 一定のペースで学習を進められる
といったメリットがあります。
一方で、
- 分からなくても授業が進む
- 質問するには自分から声をかける必要がある
- 一人だけ以前の単元へ戻るのが難しい
という面もあります。
周りと同じペースで理解できる子には合っていても、
「少し考える時間が必要」 「自分から質問するのが苦手」 「分からない単元まで戻って教えてほしい」
という子には合いにくい場合があります。
塾が悪いのではなく、学び方との相性の問題です。
成績が上がらないとき、まず親が確認したいこと

塾をすぐに変える前に、いくつか確認してみましょう。
子どもに「塾どう?」だけで聞かない
「塾どう?」
と聞くと、
「普通」
で終わってしまうことがあります。
もう少し具体的に、
- 最近一番難しい教科はどれ?
- 塾で分からない問題は残ってない?
- 先生には質問できてる?
- 宿題で一番時間がかかるのは何?
- 授業の速さはどう?
と聞いてみると、本人も答えやすくなります。
ただし、一度に全部聞く必要はありません。
帰宅直後や疲れているときに質問攻めにすると、かえって話したくなくなることがあります。
話せそうなタイミングで、一つだけ聞いてみるくらいでも十分です。
テストの点数だけでなく、間違え方を見る
「前回55点、今回58点」
だけを見ると、
「ほとんど変わっていない」
と思うかもしれません。
でも答案を見ると、
- 基本問題はできるようになった
- 計算ミスだけが残っている
- 特定の単元だけできていない
という変化が見えることがあります。
逆に点数がそれほど下がっていなくても、
以前できていた基本問題まで間違えるようになっていることもあります。
点数だけではなく、
どこで失点しているか
を見ると、必要なサポートが分かりやすくなります。
塾の先生にも状況を聞いてみる
家庭から見える様子と、塾での様子は違うことがあります。
先生に、
- 授業中の理解度
- 質問できているか
- 宿題の取り組み方
- つまずいている単元
- 家庭で優先した方がよいこと
を聞いてみると、原因が見えてくることがあります。
ここで、
「もっと家で勉強させてください」
だけで終わる場合は、
具体的に何をすればよいのか
まで聞いてみましょう。
例えば、
「数学なら、どの単元まで戻ればよいですか?」
「毎日何を何分くらいやるとよいですか?」
と具体的に確認します。
塾を変えた方がいいのはどんなとき?
一度成績が下がっただけで、すぐに塾を変える必要はありません。
結果が出るまで時間がかかることもあります。
ただし、
- 分からないまま授業が進んでいる
- 質問できない状態が長く続いている
- 先生へ相談しても具体的な対応がない
- 本人が授業の内容をほとんど理解できていない
- 家庭学習で何をすればよいか分からない
- 塾へ行くこと自体が強い負担になっている
という状態が続いているなら、別の学習方法を考えてもよいでしょう。
大切なのは、
今の塾を続けること自体を目的にしないこと
です。
子どもが理解できる環境になっているかを基準に考えます。
個別指導や家庭教師の方が合う子もいる

集団授業よりも、一人ひとりの理解度に合わせてもらえる方が学びやすい子もいます。
例えば、
- 自分から質問するのが苦手
- 分からなくなった単元まで戻りたい
- 勉強計画を一人では立てられない
- 家では何をすればよいか分からない
- 親が教えるとけんかになる
という場合です。
このような子にとっては、
「分からないところを本人から聞く」
のではなく、
先生側から理解できているか確認してもらえる環境
の方が合うことがあります。
だからといって、すぐに今の塾をやめる必要はありません。
無料体験などがあれば、
「今の子どもにはどんな教え方が合うのか」
を確認するために利用する方法もあります。
親が全部教えようとしなくてもいい
成績が上がらない姿を見ていると、
「私がもっと見てあげないと」
と思うこともあるかもしれません。
でも中学生になると、勉強内容も難しくなります。
さらに思春期なので、親に教えられることを嫌がる子もいます。
教えようとして、
「だから違うって言ってるでしょ」
「分かってる!」
となり、結局けんかになってしまう。
そんな日が続くと、親の方も疲れてしまいます。
お母さんが先生の代わりになる必要はありません。
家庭では、
- 困っていることを聞く
- 勉強しやすい環境を整える
- 必要なら外部の力を借りる
くらいでも十分です。
教える役割まで全部家庭で背負わなくてよいと考えてみてください。
家で勉強せず、塾でも質問できない場合
もし、
- 家ではほとんど勉強しない
- 塾では質問できない
- 分からない単元が増えている
という状態が重なっているなら、
本人に「もっと頑張って」と言うだけでは動きにくくなっている可能性があります。
この場合は、
- どこから分からなくなったか
- 何を勉強すればよいか本人が分かっているか
- 今の学習環境で質問できるか
- 家庭学習を一人で進められる状態か
を順番に確認してみてください。
一つずつ整理すると、
「本人にやる気がない」
だけでは説明できなかった原因が見えてくることがあります。
まとめ
塾に通っているのに成績が上がらないと、
「これだけお金も時間もかけているのに」
と焦ってしまいますよね。
でも、成績が上がらない原因は、
- 分からないところを質問できない
- 授業の進み方が合っていない
- 家で復習できていない
- 宿題を終わらせるだけになっている
- 本当の苦手と対策がずれている
- 集団授業が本人に合っていない
など、いくつも考えられます。
最初に確認したいのは、
「塾へ行っているか」ではなく「塾で分かるようになっているか」
です。
子ども自身も、なぜ成績が上がらないのか分かっていないことがあります。
責める前に、
「どこが一番困っている?」
と一緒に整理してみてください。
そして家庭と今の塾だけでは解決しにくい場合は、別の学び方を試してみても構いません。
その子が「分からない」と言えて、一つずつできることを増やせる環境を探していくことが大切です。



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